屋内解体工事中、ガソリンエンジン発電機の使用により作業員3名が一酸化炭素中毒で搬送 換気不足の可能性
事故災害概要
2026年4月、福岡県内の建物内において、壁やタイルを撤去する解体工事中、作業員3名が体調不良を訴え救急搬送されたとされる。報道や関係者の話によれば、当時の作業エリアは騒音や粉じん対策のため、外部との開口部が限られ、密閉に近い状態であったとされている。換気については、外部に面した床からおよそ80センチほどの位置に設けられた窓のほか、内部の空気を外部へ排出する集じん機1台が使用されていたというが、結果として十分な換気が確保されていなかった可能性がある。こうした環境下でガソリンエンジン発電機が屋内で稼働していたことから、排気ガスが滞留した可能性が指摘されている。搬送された作業員3名はいずれも医療機関を受診し、一酸化炭素中毒と診断されたとされており、症状はいずれも軽症であったという。また、同一建物内にいた複数の幼児が頭痛やのどの痛みを訴えたとの情報もあるが、検査の結果、明らかな異常は確認されなかったとされる。一酸化炭素は無色・無臭の気体であり、作業者が自覚しないまま濃度が上昇するおそれがあるとされている。一定濃度を超えると、頭痛、吐き気、めまいなどの症状を引き起こし、さらに高濃度では重篤な健康被害に至る場合があるとされる。特に、密閉またはそれに近い空間で内燃機関を使用した場合、排気ガスが急速に蓄積する可能性がある点には注意が必要である。

類似災害と再発防止対策
このような一酸化炭素中毒災害を未然に防止するためには、作業環境および使用機器の特性を踏まえた適切な管理が重要である。特に、ガソリンエンジンを動力とする発電機などの内燃機関機器は、一酸化炭素を発生させる性質を有することから、屋内またはそれに準じる閉鎖的な空間での使用は原則として避けることが望ましい。やむを得ず使用する場合においては、機器本体を屋外に設置する、または排気を確実に屋外へ導く措置を講じる必要がある。
換気については単に開口部や排気装置を設けるだけでなく、作業空間全体の空気が適切に入れ替わっているかを確認することが重要であるとされている。特に、粉じん対策や騒音対策などにより開口部が制限される場合には、給気と排気のバランスを考慮した換気計画が求められ、局所的な排気のみでは十分な効果が得られない可能性がある点に留意する必要がある。

