香港大埔区 高層マンション火災 128人死亡 工事関係者を過失致死容疑で逮捕

事故災害概要

2025年11月26日午後2時51分ごろ、2025年11月26日午後、香港・新界北部・大埔区の公共住宅団地「ワンフックコート(Wang Fuk Court)」で発生。32階建て8棟が竹足場と緑色メッシュで覆われている中、火災が急速に広がりました。32階建て8棟のマンション群のうち、少なくとも7棟に延焼し、128人が死亡、79人が負傷する大惨事となったとのこと。死亡者には消火活動に当たっていた消防士も含まれており、香港では過去数十年で最悪規模の火災となったとのことです。ICAC(香港廉政公署)の捜査により、追加で8人〜14人の関係者(足場業者、コンサル会社、中間業者、プロジェクトマネージャーなど)が逮捕され、延べ11〜14人が過失致死または腐敗関与で摘発された。

報道によると、改修工事中のマンションでは足場にかけられていた可燃性の網が燃え、強風で飛散して延焼した可能性が高いと説明しています。火災報知器が作動しなかったことも確認されており、改修工事で防火基準を満たさない資材が使用されていたことや、安全管理体制の不備が原因の一端とみられている。(詳しい原因は現在調査中)

類似災害と再発防止対策

日本の現場で同様の大規模火災が起きる可能性は低いものの、香港での事故は「防炎資材の不使用」と「火気管理の不徹底」が被害を拡大させたことを示しています。日本では消防法により、工事用メッシュシートは防炎性能を有するものを使用することが義務付けられ、発泡スチロールなどの発泡樹脂は「指定可燃物」として厳格な管理が求められています。しかし、法令を守るだけで安心してはいけません。現場での安全は、ルールを理解し、日々の作業に落とし込むことで初めて確保されます。

再発防止のためには、資材選定の段階で防炎認定品を確認し、可燃性資材の使用を最小限に抑えることが基本です。火気を扱う作業では、火花防止措置と監視員の配置を徹底し、作業後の残火確認を怠らないことが重要です。さらに、工事中も火災警報器やスプリンクラーを確実に作動させ、避難経路を塞がないよう管理することが求められます。防火管理計画は紙の上だけで終わらせず、現場全員が理解し、行動できる状態を作ることが不可欠だ。

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