仙台市の雨水管工事現場で深さ15mの穴に作業員が転落

事故災害概要

2025年7月25日12時50分ごろ、岩手県仙台市宮城野区の雨水管の工事現場で、点検作業を行っていた男性作業員が雨水管の穴に転落する事故が発生。事故が発生した直後「人が穴に落ちた」と現場で作業を行っていた男性から119番通報があったとのこと。1時間の救助活動の末に意識がない状態で病院へ搬送されましたが、その後死亡が確認されたそうだ。警察と消防は事故の原因や現場の安全管理などについて詳しく調べているとのこと。

報道されている内容によると、事故が発生した雨水管は2025年3月に完成したもので、排水に不具合があり男性2名で点検作業を行っており、約15メートルの深さにある雨水管から地上に上る途中でステップを踏み外して転落した可能性があるとみているとのこと。事故の詳しい原因は調査中とのことですが、約15メートルの深さがある雨水管をステップにて昇降する必要があるとのことで、安全ブロックの使用など落下防止対策を怠っていたのではないかと推測される。

類似災害と再発防止対策

タラップ昇降中の事故には他にも多数発生しています。鉄骨柱に巻き付けられたフープ筋の箇所を通過するため、安全ブロックを外し、安全帯をタラップにかけ手を置いたところ、タラップの仮付け溶接部が外れてしまい、1階床まで墜落したという事例がそうだ。

フープ筋の取付け状況が他と異なり、安全ブロックを外さざるを得なかったこと。さらに、タラップの仮付け溶接位置とフープ筋の取付け位置が重なって見えにくくなっていたため、溶接工が溶接不良を見落としたことなどが主な原因である。

再発防止対策として、鉄骨柱の昇降中に常に安全ブロックを使用することを徹底する必要がある。現場では、タラップの溶接状況を点検する者を配置し、点検基準に基づいた適切な点検を実施するべきだ。 フープ筋の取付け方法を統一化し、安全ブロックのフックを外さずに昇降できるよう事前に確認すること、安全ブロックを確実に使用できる作業方法を定めて、関係者全員に周知徹底させることが重要である。