東京足立区 積載型トラッククレーンのブームが高架橋に激突し横転

事故災害概要

2025年4月18日午前11半ごろ、東京都足立区の北千住駅近くで積載型トラッククレーンのブームを格納し忘れたまま一般道を走行して高架橋に激突して横転する事故が発生。

高架橋の高さ制限バーにクレーンのアームが激突したことで車体がバランスを崩して横倒しになったとみられています。この事故により、積載物が道路上に散乱する事態となったようですが、警視庁の発表によるとこの事故によるけが人は報告されていないとのことです。

報道されている情報によると、トラックには作業員ら2名が乗車しており、運転手は事故直前までアームが伸びたままであることに気づいていなかった様子だったとのこと。事故後は運転手と同乗者は呆然とした様子だったそうです。警察の調べでも運転手がクレーンを格納し忘れていたことが直接の原因で、走行前にアームの格納状況や積み荷の積載状況などの確認を怠ったのではないかと推測される。

類似災害と再発防止対策

クレーンのブームやダンプトラックの荷台を上げたまま走行し、架空線や橋桁を損傷する事故は毎年発生しており、その再発防止が強く求められています。

直近では、掘削土を運搬中の不整地運搬車が、荷下ろし後にダンプアップしたまま走行し、工事用道路の上空に架設されていた水位観測所の管理橋に激突するという重大事故が発生しました。

現場には「頭上注意ののぼり」や簡易的な「防護ゲート」が設置されていたにもかかわらず、事故は起きてしまったのです。主な原因としては、運転手の不注意、運転手に対する安全教育の不十分さ、そして管理橋などに対する安全対策の不十分さが挙げられており、このような事故を起こさないための対策が求められています。

車両を発進させる前には、必ず荷台が下がっていることを指差呼称などで確実に確認すること。 次に、荷台が上昇していることを知らせる警報音やランプなどの警告装置を設置し、その警告音が聞こえる音量でラジオや音楽を聴くよう徹底することです。 さらに、工事現場の出入口や、架空線・上空構造物がある場所には、物理的なゲートの設置や、監視員・誘導員の配置を徹底し、もし運転手が荷台の戻し忘れをしていても事故を防げる体制を構築することが重要です。

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