東京 千代田区のビル建設現場で鉄筋落下事故発生 意識不明の20代男性が死亡
事故災害概要
2024年7月30日午前10時すぎ、東京都千代田区麹町の建設工事現場で発生した吊り荷の落下事故。現場は東京メトロ麹町駅とJR四ツ谷駅の中間位置にあたりオフィス・や大学、ホテルなどが立つエリアで、車両も人通りも多い国道20号線沿いのオフィスビル建て替え工事が行われている。地上12階、地下2階建ての屋上階で、鉄筋の配筋作業をしていた20代の技能員にタワークレーンで吊り上げた鉄筋束が落下して直撃、屋上のデッキプレートと共に技能員は約9メートル下の階に墜落した。警視庁麹町署によると、被災者は病院に搬送され、心配停止状態だったがその後、死亡が確認されたとのこと。(詳しい事故原因については、警察が調査中)
報道されている現場の状況によると、鉄筋束(2トン)を吊り上げていたタワークレーンのフックから何らかの原因で鉄筋束が崩れて落下、最上階の床のデッキプレートと共に下階へ約9メートル崩壊落下したという。クレーンでの揚重作業の際には、荷崩れの確認だけでなく、吊り荷の直下に人が立ち入らないよう人払いを徹底しなければならないが、現段階で報道の中で詳しいことは分かっていませんが、クレーンの揚重における玉掛作業に何らかの不備があったのではないかと推測される。
類似災害と再発防止対策
クレーンの玉掛け作業における安全管理はとても重要です、揚重・移動の際、結束線では鉄筋の荷重に耐えきれず破断をおこして、鉄筋束が落下する類似の事故も過去に発生しています。強度のある番線などで⼗分に結束してください。吊り荷の直下でなくても落下後に倒れてきた長尺の鉄筋に当たって被災することもありますので、吊り荷の直下と吊り荷の周辺でも⽴⼊禁⽌措置を⾏う事が重要です。番線結束の許容強度は1カ所当たり12 番線で300KG、10 番線で600KG 程度となります。