神奈川県川崎 護岸工事中に大雨で増水した川に作業員が流される
事故災害概要
神奈川県川崎市多摩区で護岸工事をしていた技能者が、大雨による急な増水で川に流され、死亡する事故が発生。事故当時、大気が不安定となり各地で大雨や風の被害が相次いでおり、事故が発生した川崎市にも大雨警報が発表されていた。複数の技能員が現場で作業していたが、流された男性は重機に乗っている最中に急激な増水で避難が遅れたと見られている。警察と消防が捜索を行い、流された場所から東に約5キロ離れた川の底で男性1人を発見しその場で死亡が確認された。警察は、この男性が流された技能員であるとみて確認を進めるとともに、事故当時の状況や増水の経緯などを詳しく調査している。
報道で公表された近隣住民の証言によると、ふだんは流れがとても穏やかで、人が流されるような川ではないそうで、急な天候の変化により増水が発生したことに対して恐怖を感じているとのこと。普段は流れが穏やかな川であったことから、大雨警報の発令があったにも関わらず現場では作業を継続したのではないかと推測される。
類似災害と再発防止対策
河川工事において、大雨により急激に流量が増加した河川敷内に取り残され、救出する際に足を滑らせて川に転落したり、河川横の現場場内が冠水し、場外へ流されそうになった資材を回収に水の中に入り深みにはまって溺れ被災するなど、過去にも多くの水による事故が発生しています。
あらかじめ降雨量の把握の方法、増水した場合の作業中止に関する基準の設定、避難および救助の方法連絡体制に十分な準備を行う必要がある。降雨により河川が増水した、もしくは予測されるときには、速やかに作業を中止して、安全な場所に退避をすることが必要です、作業用機械設備、工具、資材は保管場所を決めて作業終了後所定の場所に戻す習慣づけを徹底しましょう。