「東京都文京区 電柱交換工事作業中の男性の上に変圧器落下 作業員死亡」
事故災害概要
2025年4月2日午前9時50分ごろ、東京都文京区本郷6丁目の建設現場で、電柱の交換工事中に重さ約300キログラムの変圧器が作業員の男性の頭部に落下する事故が発生したようです。事故直後「作業中の人に重い物が当たり意識がない。」と消防に通報があり、男性はすぐに病院へ搬送されましたが、その後死亡が確認されたとのことです。警視庁は、変圧器の固定が不十分だった疑いもあるとみて、事故当時の詳しい状況を調べている。
報道されている内容によると、現場は都営地下鉄の春日駅から北東に500メートルほどの住宅などが建ち並ぶ地域で、電柱交換作業のため、約300キログラムの変圧器をトラックの荷台から地面におろすため、重機でつり上げていたところ、荷台で作業していた男性の上に落下して激突したようだ。事故の詳しい原因は調査中とのことですが、重機でつり上げる際、ワイヤーやロープなど固定方法の確認や吊り荷直下の人払いなどの安全確認が行われていなかった可能性が高いのではないかと推測される。
類似災害と再発防止対策
このような揚重作業中の事故は、類似の災害が多発している。例えば、ユニック車による揚重作業で、重量物を吊り上げる際に警報ブザーが鳴っていたにもかかわらず、「普段も鳴るもの」として警報を無視して作業を継続してブームを折損させたり、定格総荷重の確認を怠って、リモコン操作を行って吊り荷を落下させてしまう事例がある。さらに、「以前は問題なく揚重できた」という情報を鵜呑みにして、実際の荷重確認を行わないまま吊りあげて、クレーンのブームを折損させてしまう事例などもある。
このような災害を防止するには、警報音の意味を正しく理解し対応する教育の徹底、定格荷重の確認を必須とする作業手順の見直しや、過去の情報に依存せず現場状況を都度確認する意識づけが重要になる。
【類似災害事例CG動画】