愛知県半田市 壁の修繕工事中に脚立を踏み外し転落事故

事故災害概要

愛知県半田市亀崎町の工事現場で発生した転落事故。壁の修繕工事をしていた男性作業員(68)が倒れているのを他の技能者が発見し、119番通報したものの、男性作業員は頭を強く打っており、約3時間後に死亡が確認された。警察によると、男性は脚立から足を踏み外して転落して被災したとみられている。

報道されている現場の状況によると、転落した男性作業員は壁の修繕作業中に脚立を使用しており、その最中にバランスを崩し転落したとみられている。現場には他にも作業員がいたものの、事故が発生した瞬間を目撃した者はいなかったとのこと。脚立の高さが2メートルを超えていたとすれば安衛則(518条)違反になる可能性がありますので、足場を組み立てるなどの措置を行って、作業床を設ける必要があります。それ以下の高さの場合においても、脚立の使用に際しては、安定した場所に設置し、足元に注意を払うことが重要、男性作業員は事故当時、ヘルメットなどの頭部の保護具や、安全帯などを着用せずに、高所で作業してバランスを崩し、転落したのではないかと推測される。

類似災害と再発防止対策

脚立やはしごを使用した作業で転倒し墜落する事例は後を絶ちません、特に「はしご」は労働安全衛生規則上では昇降装置として取り扱いで、昇降中の作業は禁止されています。しかしながら現場の現状をみると梯子に乗ったまま作業を行うケースがあり、事故につながる事例が多く報告されています、狭いPSの中、ダクトスペース内でのちょっとした作業に「はしご」を持ち込み作業を行い「はしご」が横すべりを起こして転落する事例などがあります、ハシゴの上部で身を乗り出すと12Kg程度で横滑りを発生する実験結果もあります。

単はしごの場合は上部を固縛して使用するよう指導されていますが、その中でも2連はしご、3連はしごでは上部を固定して使用することは禁止事項とされていることをご存じでしょうか?2連はしごの上部を固定すると使用中にロック金具が外れて上はしごが垂直に落下し重大な事故を起こす恐れがあります、やむを得ず上はしごを固定するときには、上はしごと下はしごの踏みざん同士を固定しましょう。